2026年度6月 月例会レポート

2026年6月3日(水)、Hiromalab(広島市中区銀山町)にて、広島イノベーションベース(以下HIB)の学生企画「グッとカンパニー2026 – 学生も起業家も、未来を語れば仲間になる –」を開催いたしました。学生が運営に関わる企画として昨年から続く2回目の開催となり、今年も起業家と学生が同じ場に集まりました。
学生3組・起業家3組が登壇し、それぞれが「1年後の自分」をプレゼンテーションします。事業の説明にとどまらず、これから挑戦したいこと、目指す姿を語る場です。
■ ピッチセッション
本イベントの特徴は「バディ制」です。登壇者ひとりに対して、学生には起業家が、起業家には学生がバディとしてつき、事前の打ち合わせから当日のフィードバックまで伴走します。立場の異なる二人が組むことで、本人だけでは引き出せない魅力や可能性が見えてくる仕掛けです。持ち時間はプレゼン5分に加えて、バディによるバリューアップが2分。発表のあとにバディがその人の強みを言葉にして届ける形が、この企画ならではの時間になりました。
【学生の部 登壇者(敬称略)】

「実験開始。」科学のワクワクは、未来を変える。
及川陽香|近畿大学大学院 システム工学研究科
【バディ】村尾晴美|ミコクラース合同会社 代表社員

「長生不老への挑戦と今」〜夢共創し仲間と叶える時を超えた挑戦〜
冨岡雅浩|広島大学 工学部第三類
【バディ】吉井誠|ENTECH株式会社 代表取締役

「大学と地元企業の課題を、DXで前に進める。」広島で事業創出に挑む学生のリアル
前野晃汰|広島大学大学院 先進理工系科学研究科/学生団体Ligare 代表
【バディ】平本賢文|エンパタウン株式会社 代表取締役社長
きっかけは大学3年生の時、タイの水かけ祭りで現地で出会った人と水鉄砲を売り、旅費を稼いだ経験でした。仕組みをつくって人に喜ばれる面白さを知り、帰国後は大学食堂のフードロスに4か月間毎日通って取り組みます。熱量だけでは続かず、事業として続く仕組みが要ると気づいたという振り返りから、次の挑戦としてアマチュアスポーツの映像事業を掲げました。
【起業家の部 登壇者(敬称略)】

「思い出を『これからを生きる力』に変える革命」卒業で役目を終えたランドセルは、次の人生を歩く道具に成る。
三島進|株式会社サード 代表取締役
【バディ】土田朋佳|広島大学 教育学部第三類

「AIの解像度を高め『愛と勇気』を。」〜どん底を知る平成元年生まれが挑むGDP1%底上げ戦略!〜
権藤悠|株式会社キーメッセージ 代表取締役
【バディ】金盛舜也|九州大学 理学部数学科

「教育でスケールする。塾経営の新たな挑戦」〜学生起業型モデルで実現する学習塾のスケール戦略〜
入江智史|株式会社広大研 Founder/取締役
【バディ】倉松駿|広島大学 文学部人文学科
■ 審査基準
審査は次の5つの観点で行われました。
- 実現可能性|やりきる力があり、アクションプランが明確か
- 熱意|情熱や想いを感じられるプレゼンか
- プレゼン力|伝わりやすい話し方で、スライドは見やすいデザインか
- 地域性|広島という環境を活かせているか(HIBや大学、県のプログラムの活用など)
- コンビネーション|周囲をまきこめているか(バディとの連携も含む)
【審査員(敬称略)】
山田諒|株式会社アカリク 代表取締役社長
萩原幹史|株式会社TSSプロダクション 代表取締役社長
児玉昇司|HIB5期会長
■ 昨年のグランプリ受賞者による「1年後ピッチ」

ピッチセッションの最初には、昨年のグッとカンパニー2025でグランプリを受賞したENTECH株式会社 代表取締役の吉井誠氏が登壇し、この1年の歩みを報告しました。
歯科技工の受発注をまとめて管理するシステムを軸に、技工士不足や地域医療格差といった業界の構造課題に挑んでいること。採択や受賞を重ね、チームのメンバーが増えたこと。1年前に語った「1年後の自分」がどこまで形になったのかを具体的に示す時間となり、今年の登壇者にとっても1年後の姿を描くうえでの手がかりになりました。なお吉井氏は、今年は学生登壇者のバディとしても参加しています。
■ ピッチ審査結果発表
審査は熱意や実現可能性、バディとの連携力など多面的な視点から行われ、グランプリ・準グランプリ・オーディエンス賞の3つが発表されました。

グランプリ
入江智史|株式会社広大研 Founder/取締役(バディ:倉松駿|広島大学 文学部人文学科)
「教育でスケールする。塾経営の新たな挑戦」〜学生起業型モデルで実現する学習塾のスケール戦略〜
学生起業から15校舎まで広げてきた実績と、そこで終わらず「広島大学から起業家を10名輩出する」という次の挑戦を掲げた点が高く評価され、全体を通して最も優れたプレゼンとしてグランプリに選ばれました。
準グランプリ
前野晃汰|広島大学大学院 先進理工系科学研究科/学生団体Ligare 代表(バディ:平本賢文|エンパタウン株式会社 代表取締役社長)
「大学と地元企業の課題を、DXで前に進める。」広島で事業創出に挑む学生のリアル
4か月間毎日現場に通ったという実行の密度と、そこから得た学びを次の挑戦につなげる姿勢が評価されました。バディからのバリューアップで、一見飛んで見える転換の裏に一貫した型があることが語られたのも印象的でした。
オーディエンス賞
三島進|株式会社サード 代表取締役(バディ:土田朋佳|広島大学 教育学部第三類)
「思い出を『これからを生きる力』に変える革命」卒業で役目を終えたランドセルは、次の人生を歩く道具に成る。
役目を終えたランドセルに新しい使い道を与えるという着想が多くの共感を集め、会場の投票によるオーディエンス賞を受賞しました。
■ 交流会
結果発表のあとは同じ会場で交流会を行いました。登壇した学生と起業家、参加者が入り混じり、ピッチで語られた1年後の話の続きがあちこちで交わされる時間となりました。
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