2026年度7月 月例会レポート

2026年7月22日(水)、広島イノベーションベース(HIB)は、Hiromalab(広島市中区銀山町3番1号 ひろしまハイビル21 17階)にて、熊本の起業家コミュニティ「KUIB」との合同例会を開催しました。
今回のテーマは「挑戦し続ける人と組織のつくり方 〜挑戦を語り、応援者とつながる共創の場〜」。HIBの今期テーマである「挑戦」に沿って、挑戦し続けられる人と組織をどうつくるのかを考える回となりました。

サプライズゲスト|30年過ごしたクラブを離れ、新しい挑戦へ
例会はサプライズゲストの登場から始まりました。ユース時代から数えて約30年、選手として17年、その後アンバサダーとして10年をサンフレッチェ広島で過ごし、2026年6月末に退任した森﨑浩司氏です。
クラブからは、育成や強化の部門で新しい役割を担う道も提案されていたといいます。残っていれば広島で仕事を続けられる環境は整っていました。それでも「自分がやりたいこととは少し違う」「このまま続けても先が見えてしまう」という思いがあり、半年以上悩み続けたと振り返りました。
背中を押したのは、現役時代から接点のあったスポンサー企業の経営者たちの姿でした。人を喜ばせている経営者がかっこよく見えた、と森﨑氏。何をするかを決めきる前に、まず会社を立ち上げて、そこから考えても遅くないという判断で設立に踏み切ったといいます。名刺が刷り上がったのがちょうどこの日で、会場が最初の配り先になりました。
「残ることにリスクはない。ただ、ワクワクもしない。それならリスクを取ってでもワクワクする方に行きたい」。この日いちばん会場が静かになった言葉でした。
これから力を入れたいのはメンタルサポートの領域です。現役時代に心身の不調で長く離脱し、そこから復帰した経験が土台にあります。現在はオンラインで学びながら資格の取得を目指しており、アスリートの支援に加えて、企業向けの研修にも広げていきたいと話しました。サッカー日本代表にはメンターと呼ばれる立場の人がいる一方で、企業やチームではまだその役割が足りていない。とくに経営者は相談できる相手が少ないので、そこを支えられるようになりたいという言葉が印象に残りました。
■ 挑戦するから失敗する。失敗するから成長する
セッションには創業27年目でHIB代表理事 吉村氏も加わりました。学生の頃から起業したかったものの事業のネタが見つからず、いったん就職。その先でビジネスチャンスを見つけて独立したという経緯が語られました。
26年やってきて数え切れないほど失敗している、という話も出ました。失敗した時のほうが自分のことを考えるし、人にも会う。挑戦するから失敗し、失敗するから成長し、その先に成功がある。順番はいつもそうだった、という言葉に、会場の参加者が何度もうなずいていました。
講演|挑戦し続ける人と組織のつくり方

【登壇者】
■ DAOBASE株式会社 代表取締役 淵上優氏
1982年広島県生まれ。サンフレッチェ広島ユース出身。IT広告ベンチャーを経て複数の企業経営に携わり、現在は「働く価値を創造し、働くのあり方を変える」をPurposeに、プロシェアリング型経営とコミュニティ起点の事業創出に取り組んでいます。
■ ベイシス株式会社 代表取締役 兼 広島イノベーションベース 代表理事 吉村公孝氏
■ 挑戦は一人では続かない
淵上氏がまず挙げたのは、挑戦は一人ではなかなか続かないということでした。強みの違う人が持ち寄ると、一人では超えられない線をあっさり超えていく。だからこそ、挑戦を語れる場と、応援してくれる仲間が要るという話です。
■ 何のためにつくるのかが人を集める
コミュニティづくりで大事なのは「何のために立ち上げるのか」「それによってどんな未来を実現したいのか」だと語りました。会社の理念づくりと同じで、やりたいことが明確で、そこに信念があるかどうかが人に伝わる。人が集まらない時は、集め方ではなくそこが曖昧なことが多い、という指摘もありました。
■ チームは3人から動き出す
組織のつくり方については、まず3人でチームを組むという話が出ました。強みの違う3人が組むとバランスが取れて動き出す。そのためには、自分の強みをはっきりさせておくことが欠かせません。自分が何ができて何ができないかがはっきりしている人ほど、周りから組みやすいと思われるからです。
「この人とこの人が一緒になったらこんなことができる」と発想できる人がいると、本人たちが気づいていない可能性まで引き出されていく。そこから会場全体がワクワクし始める、という場のつくり方も共有されました。

■ 参加者の声
後半は、広島と熊本の参加者が入り混じって席につき、それぞれの挑戦を語り合いました。最後は感想を共有する時間です。建築業を営む経営者からは、業種が違っても課題には共通する部分があり、聞きながら自分の課題に落とし込める時間だったという声が上がりました。これからロボットやAIが関わる仕事が増えていく中で、自分たちの熱量をどこに向けていくのかという話も出ました。
学生の参加者からは、広島大学の起業部で活動する中で感じたこととして、HIBのようなコミュニティの大切さが挙げられました。何かを求めて集まっているというより、成長したいという思いで緩やかにつながっていて、心地がいいから帰ってくる場所になっている。自分たちの部活動もそういう設計にしたい、ロールモデルが見つかった1日だったと振り返りました。

懇親会
例会のあとは同じ会場で懇親会を実施しました。広島と熊本、それぞれの地域で挑戦する経営者や学生が入り混じり、登壇者に直接話を聞ける時間にもなりました。
HIBでは、広島から日本を変える経営者を募集しています
HIBは、起業家が自分らしく成長出来るフラットなコミュニティです。
広島イノベーションベースは、新しいことを生み出して地域経済を活性化させるアイデアを持つ起業家を輩出し、育て、大きく羽ばたいていくことを支援していきます。
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